過去この記事やこの記事で修理したPS2(SCPH-7000)ですが、先日子供が「PS2が壊れちゃったからゲームできない~」と言ってまして、またかと思いつつも症状を聞いてみると...
「電源をつないでもウンともスンとも言わない」だそうです。再現性100%!! これはもう寿命かな~と思いつつも、もう一頑張りしてもらいましょうと修理してみました。
電源が入らない症状で思いつく原因は大体こんなもんです。
◆ ACアダプタが壊れた
◆ 電源コネクタまわりの故障
◆ 電源回路の故障
では上から順番に試してみる事にしましょう。まずACアダプタですが、ちゃんと8.6Vくらい出ているようなので、これは問題なしでした。
次に電源コネクタまわりのチェックです。まずはSCPH-7000を開けるのですが、開け方はこの記事で説明しているので割愛。パカッと開けましょう。
電源コネクタは真ん中の黄色い部品です。これをチェックするには中身を筐体から取り出さにといけません。このPS2は筐体からの取り外しがとても簡単で、ネジ一本外すだけでOKです。下の写真の赤丸部分のネジをさくっと外しましょう。
すると、中身が筐体からパカッと取り出せます。メンテナンス性が高い!!
さて、電源コネクタですが... やっぱり~ ムフフ~
拡大してみましょう。電源コネクタから出ている3本の足のうち、真ん中の足の半田にヒビが入って、基板から浮いちゃってますやん!! これでは電源がPS2に入らない訳です。きっとこれ基板パターンごと剥離しちゃってると思いますよ...
半田コテを当てて基板の半田も溶かしてしっかり付けてしまいましょう。ちょっと大目に半田を盛っておきました。
なんでココにヒビが入ったのか? 我が家は使った後はPS2を片付けるようにしているので、電源はしょっちゅう抜き差ししています。そんな訳でPS2はその都度設置場所が異なり、電源ケーブルはグイグイ引っ張られて、コネクタには四方八方にグリグリとストレスが加わったのでしょう。何でか判りませんが、子供らは「コレデモカー」という位にケーブルを引っ張って使うんですよね、不思議です。そのうえ更にケーブルに足引っかけたりして...もー!!
爪で固定したりして頑丈に基板に取り付けられるコネクタもあるのですが、SONYもここにそんなストレス加わるなんて思ってなかったのでしょう。きっと据え置きが前提の設計なんですね。
ということで修理完了です。今回のは簡単でした~!! 電源回路の故障でなくて良かったです。ご自宅のPS2(SCPH-7000)が同じ症状の方、いっちょ修理してみてはいかがですか?
...と、安心していたら...
再び子供が「動かなくなった」とな。なに~!!
きっと基板のパターンが剥離しているため、また電源端子が基板から浮いちゃったんでしょう。同じ修理をしても再発するだけなので、別の方法をとりましょう。
そのためには基板裏側のシールド板を取り外す必要があります。これを外すには結構あちこちのネジを取らないといけません。まず左写真の赤丸部の4本のネジを外し、続いて赤四角部のフレキケーブルをラジオペンチ等で引き抜きます。続いて、光学ドライブ部を少しずらして現れるネジ(右写真の赤丸部)を外します。
裏返して、下写真の赤丸部の4本のネジを外します。光学ドライブの下に隠れていたネジと似ているネジなので、混ざらないように気を付けてくださいね。
現れました~!! 綺麗にレイアウトされているパターンですね。
先日半田付けし直した箇所ですが、なんか微妙に半田が欠けてて、基板パターンから浮いてしまっています。ここはもうパターンに信頼性がないので、うーん如何したもんでしょう...
ACアダプタのプラグの端子は、もうグラグラ動く部位だと割り切って考えます。ということで、白くて四角い部品(6.3Aのヒューズですかね?)に直接ケーブルで電源線を結線しちゃいましょう!!
結構な電流が流れると思いますので、すこし太目の配線材(φ=1mm弱)を使いました。あんまり細いのを使うと、加熱してボワーて燃えるかもしれないので... 怖い怖い。
テスターで導通およびGNDとショートしていない事を確認したら、あとは組み上げて完了です。これでまた使えるようになりました~。
P.S
この修理にチャレンジする方へ
フレキケーブルはとても繊細な部位です。ここがグチャってなると打つ手がありませんので、慎重に付け外し作業を行ってくださいね。あとケーブルは太いの使って下さいね。火事になったらシャレになりませんので。
このブログが参考になった方、よろしければ下記バナーをポチッとお願いします。
にほんブログ村
9 件のコメント:
お久しぶりですー! お元気ですか?
PS2の修理ですかー。基盤側の電源端子ってけっこう半田クラックで接触不良多いですよね家電製品は。
普段は悪名高きPSXを使っていて、PS3を買いに行った時に完全ジャンクのPSXが1250円で売ってたので即買いし、暇つぶしで分解清掃組み直しと、ドライブのレンズクリーニングで直ってしまいました...
部品取り用にもう1台探してるんですけど、最近はリサイクルショップでも見かけなくなってきました。
よし♪さん、こんにちわ。
そしてお久しぶりです、当ブログの筆者わるこです。
PSX... 私もHARD-OFFで何回か誘惑に負けそうになりましたワ。あの白くてツルリとした筐体は、所有欲をそそります笑。
そういえば、最近見かけなくなりましたね。ますます欲しくなってしまいましたよ。PS2沢山もってても仕方ないのにね。
わるこさんこんばんわー。
PSXは、白のDESR-5000とシルバーのDESR-5100を2台持ってるんですよー。
DESR-5100がジャンクで買った奴です。
やっぱり白のPSXは、見た目にも凄い良いですよ!置いてあるだけでもさまになるって言うか(笑
今使ってるPS3(CECHL00)がPS2と互換性がないので、やっぱりPS2が必要なんですよねぇ...
今となっては、地デジ対応じゃないし、HDDに取り込みするにもコンポジットじゃないと出来ないのでHDDレコーダーとしては使い道がないんですけどね。
もしジャンクで買って分解する時は、けっこう大変かもしれません。
ネットで調べればわかるんですけど、本体の分解組み立てがけっこう面倒なのと、FFCケーブルのトラップがあって、組み付け時にケーブルを噛んでしまって、不動にする人が多いです。
ふふふ、私にとってキャンプとカメラの人という認識の「よし♪」さんとPS2話すると思ってなかったので意外です。
DESR-5100、カッコイイですね。なるほど、所有欲がそそられるデザインだと思います。話は変わりますが、私は光学メディアのオートローディングメカが大好きで、SONYのCDオーディオCMT-A01MDという製品を愛用しています。光学メディアが「スー」と入ったり出たりする様が、こう何か機器と会話しているような気持になるのが好きなのです。こういう技術が大好きです笑。
そうか、これアナログチューナー時代の製品だったんですよね。ここ数年で映像系の放送は全く変わっちまんたもんです。正直、アナログ停波って誰が得したの?っていつも思うのです。
なんか、企業も社会も、必要以上にお金儲けないといけないような強迫観念に囚われてしまっているのではないか?と思たりします。特にキャンプの夜に焚火の火を見つめていると、強くそのように思うのです。
すこし酔っぱらって調子に乗りました笑!!
とても参考になりました
匿名さま
おブログ様筆者のわるこです。
参考になって幸いです。
PS4時代になって、PS2ネタのレスポンスがとても少なくなったなーと思っていた矢先のレスだったので嬉しかったです笑
こんばんわ。はじめまして!うぉるぼっくと申します。
薄型PS2の電源接触不良関係で検索をかけたところこちらのサイトにヒットしたのでコメントしました。
ジャンク屋で接触不良とのコメント付きで2000円で売られていたので即購入。
その後直すために割って問題の電源プラグ付近の半田を見ると見事主様と同じ状態に><
私もランド剥げを疑っていたのですが、調べるために半田を全部取ってみたところ、
基盤側の穴がプラグの足に対して大きすぎた(大体1mm位)のが原因のようです…(設計ミスかな)
今後お役に立つ情報になれば幸いです。
うぉるぼっくさん、コメントありがとうございます。
この型のPS2はACアダプタのコネクタのランド剥がれは設計ミスだと思いますが、
たぶん設計者は何度もACアダプタを挿抜したり、PS2の設置場所を置き換えたり...
というような運用を想定していなかったのでしょうね。
もしくは強烈なコストダウン要求で、あえてこの箇所の強度を落としたのか...
もし今後Playstationで小さい筐体の製品を出すことがあるなら、是非ACアダプタの
コネクタに同じ問題が起きないよう、コネクタを基板にがっちり固定する構造を
とってほしいですね。こういう小さい改善の積み重ねが品質につながるのかなーと
思います。
初めまして、寺田と申します。
愛用しているPS2の電源が入らなくなり、ネットで調べたところこちらに辿りつきました。
今まで一度も精密機器をバラしたことのないライトユーザーだったので、
ハンダ付けはおろか小さなネジを外すのすらおっかなびっくりでしたが、
画像付きの細かな説明に助けられてどうにかケーブル接続に成功しました。
ちなみに、フレキケーブルの幅の広いほうは繋いだままでも問題ありませんでした。
裏返した際に光学ドライブを動かさないよう気をつけておく必要はありますが、
初心者にとっては一つでもフレキケーブルに触れずに済むほうがリスクが低いようにも思います。
とまれ、わるこさんのおかげでこれからもPS2を楽しむ日々を送れそうです。
本当にありがとうございました。
コメントを投稿